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斎藤一人の不思議な魅力論/柴村恵美子著
/PHP研究所/1,460円
斎藤一人氏とは、「銀座まるかん」の創設者。
実はまだ五〇代と若い。
著者の柴村恵美子氏は、斎藤氏のお弟子さんのひとり。
ふたりとも毎年、長者番付に載るほどの高額所得者。
ふと、世の金持ちの人たちは、普段どんなことを考えて生きているのだろう、
と興味を持った。
彼らの書いた本を実際に読んでみたら、さわやかな驚きに包まれた。
斎藤一人氏は、柴村氏に、こんなことを語って聞かせている。
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「人は幸せになるために生まれてきたんだ。
だから、まず自分が幸せになる。
世間の人は、他人が幸せになるために自分を犠牲にしなさい、っていうけれど、
そうじゃないよ。
自分が幸せじゃないと、他人を幸せにはできない。
だって、募金するのだってそうでしょ。お金を持っていなかったら募金できない。
だから、まず自分が幸せになるの。
それでね、俺は、ロウソクみたいな生き方をしたいと思っている。
ロウソクって、自分を燃やしながら周りを照らすよね。
それで、自分の炎を他に分けても炎は減らない。
それで最後まで燃えていって、燃え尽きる直前が一番炎が大きい。
俺も、こんな風に、人の心に灯をともしながら生きたいな、って思うんだ」
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不思議なことに、豊かな人ほど、商売上のテクニックとか、資産運用の話はほとんどしない。
それよりも精神性というか、人間としての器を大きくすることを大切に考えているように思われる。
お金を追いかけるよりも、自分自身の器・人間性を大きくするんだ。
そうすれば、豊かさは自然と入ってくるものだよ、なんて諭されているような気分になってくる。
ところで、まるかんグループの経営も面白い。
以下は、まるかんグループ社長会議の風景。
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一人さんは決して無理をしない人です。だから、私たちにも無理なことをさせません。
たとえば、一〇人の弟子たちと会議をするときは、
「眠い人は寝ちゃっていいよ。無理に起きていても、良いアイディアなんか
出てこないからね」
っていいます。で、
「力んで出るのはウンコだけってね。
頭を固くしてると、いいアイディアは浮かばないんだよ」
って、当の本人もちゃっかりパジャマに着替えていたりします。
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私自身、この本を3〜4回くり返し読んでいるはずなのに、読めども読めども
新たな気づきを与えてくれる不思議な本。
いろんな意味で圧倒されます。
ばへっと
Jan. 8, 2005
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