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ばへっと特製、会社分析レポート〜創通エージェンシー 編

どうもどうも。

そろそろ運動不足かな?と思って朝走ったら、
あまりの暑さに、ぶっ倒れそうになったばへっとです。

さて、みなさんからたくさんの会社分析依頼をいただきました。
ありがとね。

その中でも比較的、注目度の高かった会社を今回はピックアップしましたよ。
さて今回は……

■ 創通エージェンシー

「ガンダムの版権を持っている」という会社ね。

2003年ジャスダック上場なんだけど、ばへっと的にはノーマークの会社でしたよ。
けれどリクエスト、いただいてみるもんですね。

けっこう目からウロコ的な会社っていうか、
目からウロコのビジネスを展開している会社なんだね。
またもや勉強になったよ、ばへっとにとっては。

この会社、事業の柱は3つ。
メディア事業とライツ事業、スポーツ事業ね。

メディア事業では、アニメの企画・制作、キャラクター商品の企画提案なんかを手がけてる。
この、アニメをプロデュースする流れで、キャラクター二次利用の権利を獲得。
この権利を使ってライツ事業を育てている。

ライツ事業っていうのは、アニメキャラクターを商品化する権利を、
おもちゃ・ゲーム・食品・衣料メーカーなんかに与えて、
その対価としてライセンス料を受け取るっていうビジネス。

【⇒創通エージェンシーのビジネスを図示!こちらをどおぞ】(H15/8有報ヨリ)

いってみれば、メディア事業で種をまき、ライツ事業で大きく育てるというイメージかな。

売上の規模からいえば、その大半はメディア事業で占められる(およそ65%)。
しかし利益の大部分は、ライツ事業が稼ぎ出しているんだね。
この事業の営業利益は12億円。全体の70%をこれだけで占める。

メディア事業に携わっている人員数は、連結ベースで59人なのに対して、
ライツ事業はなんと2人。

たったの2人?

いやーびっくりだね。
たったそれだけの人数で、巨額の利益を稼ぎ出すことのできるビジネスって……。

このいわゆる版権ビジネスってヤツ?
強烈なキャラクターを手にしている会社のなんと強いことよ。

さて、筆頭株主は会長の那須さん。
2位の大株主もナスコ株式会社なんてところなので、
おそらく那須一族が支配している会社と見た。

所有と経営が一致しているという点、ばへっと的には好感の持てる会社だね。
嫌が応にも株主の立場に立って経営してくれてるはずだからね。
なんたって経営者自身が大株主なんだから。

で、経営者の誠実性っていうのが、どんなコーポレート・ガバナンスの仕組みよりも
大事になってくるわけだけれど、会長の那須さんも社長の湯浅さんも、
それほどメディアへの露出度が高くはなさそう。
これといったインタビュー記事は見つけられなかったのが残念といえば残念。

バランス・シートを見ても、株主資本比率は75.8%と高水準。

表面には現れない「簿外債務」を探してみたけれど、
せいぜいリース債務がほんのチョビッとあるくらい。
もう無視して全然OK。

従業員が連結グループ全体でも70人と少ないから、退職給付債務も多くはないし、
自己都合要支給額を100%きちんと引当て済み。

H15/8期は投資キャッシュ・フローが大きくマイナスなのが気になったので突っ込んでみてみたよ。
そしたら、投資有価証券に12億円突っ込んでることが判明(まあCF計算書を見れば一目瞭然なんだけれどもね)。

H14/8期以前の有報が手に入らなかったから、断言はできないけれども、
単体の有価証券明細を見るに、たぶん財テク目的で社債やMMFを購入してるっぽい。

そのなかに何と、いま話題の、三菱自動車株ュ行の社債3億円を発見(笑)。
ちょっとイタイかな。

きちんと償還されますように、って祈りたいところだけれど、
まあ株主資本が78億あることから考えて、万が一の場合を考えても、致命的というわけじゃない。

ところで、現在の株価は268,000円(2004/8/6終値)
PERは15.8倍くらい(日経金融新聞から試算)。

高くはないんじゃないかな。
会社の将来性をどう評価するかによるわけだけれど。

まあ、ばへっと的には、この会社を分析してみて、
版権ビジネスにかなり興味を持ったね。
勉強するよ!

で、もうちょい版権ビジネスの理解も深まって、
株価もも少し下がって、

コレは割安だ!

と思えるまでになったら、ばへっとも買うかもよ。
ガンダム好きだし。

というわけで、
要チェックの会社に出会えてホクホクのばへっとなのでした。

2004/08/08 0:32

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